ひょんな事から、2種免許をとることになり、教習所に通うことになった。教習所なんか通うのは、40年ぶりぐらいだろうか。とてもタクシードライバーを幕張(運転免許センター)で一発試験で合格する自信がないので、大枚はたいて教習所に入所した。知らない間に、免許制度が変更になっていて、大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許と細分化され、貨物自動車も車両総重量によって運転免許が異なるのは、驚いた。ずいぶんと知らない間に、厳しくなってきているなあと思ったよ。はじめは、家の近くに行こうと思ったけど、二種免許はやっていないとのことで、少し離れているけど、元居た職場の近くで探した。
そこは、時代に取り残された?昭和のにおいがする教習所で、ちょうど4月はサクラの時期でもあり、コースの外側には、桜が満開で一発で気に入ってしまった。何故か、お年寄りがたくさんいたので、不思議に思っていたが、あとで高齢者講習ということがわかった。70歳以上になったら、受けなくてはならない決まりになっているらしい。しかもつい最近、高齢者が決められた項目に違反すると、免許が更新できなくなってしまったということだ。土地柄、免許がなくなると、生活に影響がでる。田舎に住んでいる人は、大変だよ。公共交通機関が発達していないからね。
入所時に、一番問題となったのが、視力検査。普通自動車とは違い厳しくなっている。しかも深視力とよばれる検査があって、2本の棒の間を、1本の棒が動いていて、同じ並びになったら、ボタンを押す検査なんだけど、前後2センチまでしか誤差が認められず、しかも3回やって、その平均が2センチ以下でないとだめという非常に厳しい検査なんだよ。この検査は、空間認識の検査だと思う。いくら視力が良くても、空間認識がだめだと、その時点でアウト。
脳梗塞や脳に障害がある場合、見えているのに空間を認識できない病態があるが、病気まではないにしろ、若い人が深視力をパスできないのは、何かしらの脳のネットワークが混乱しているのではないだろうかと思ってしまう。同期の教習生にも、やっと深視力が合格して教習にきているけど、幕張での本番が心配と言っていたよ。彼も、タクシーで生活をかけるから、心配なのはよくわかるよ。
2種免許と1種免許の大きく違いところは、運転技術もさることながら、お客を乗せて、金銭をもらうという商行為である。したがって、お客の安全確保が最優先であるということ。そのため、安全確認、法令順守が欠かせない。これを忘れたり、違反したりすると、即検定は中止と合格はおぼつかない。教習中は、これを徹底的に覚えこまされた。また、学科試験でも1種とは違い、お客の安全のための試験問題が多数出てくる。試験問題集にも出てこないような問題が、本試験でも出てきて焦った焦った。
最初は、教習所内で課題走行を中心に、安全確認を徹底的に覚えこまされる。同時に学科もやはり安全確認。2種の場合、S字、クランク、方向転換は当たり前にできて、しかもバックでS字、クランク。聞けは、お客を乗せているとき、あ!間違えました。運転手さん、バックして一度もと来た道に戻ってくださいと言われた場合の練習らしい。納得だよ。さらに鋭角クランク、これは図にあるように、鋭い角度がついた道を切り返し3回以内で曲がるというもの。もちろん脱輪、乗り上げ、ポール接触で検定中止となる。道路を走っていると、たくさんの標識があるが、皆さんそれを確認して走っているだろうか?正しい標識を理解しているだろうか?路上検定では、それらを一瞬で判断して対応しなければならない。
教習所にきているのは、ほどんどが若者、10代か20代、オイラが空き時間コースを眺めていると、一生懸命前を向いて、わき目も降らず運転している。緊張感が伝わってくる。オイラにもそんな時代があったんだなぁと思うと、なんだか年を感じるよ。
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